リウマチは治る?
リウマチ(リウマチ性関節炎)は完全に治ることは難しいですが、適切な治療によって症状をコントロールし、生活の質を大きく改善することが可能です。現在では、抗リウマチ薬や生物学的製剤があり、これらを使用することで炎症を抑え、関節の損傷を防ぎ、痛みを軽減することができます。早期に診断し、治療を開始することが重要ですので、症状がありましたらお早めにご相談ください。
リウマチ治療はどんな状態を目標にする?
リウマチ治療では、早期に注射と内服薬を効果的に組み合わせることで、寛解(通院や投薬を続けて痛みや腫れがない状態)という目標を目指していきます。
発症から1年以内に標準的な治療を行うことで、関節の変形が進行して手術が必要になるリスクは軽減します。また、炎症が軽度のうちに治療を開始することで、一時的に通院や服薬の不要となる状況を目指せることもあります。
どのような状態でも、より早く治療を開始することが重要です。気になる症状がありましたら、まずは膠原病内科・リウマチ科を専門とする当院までご相談ください。
リウマチになると長生きできないって本当?
医療の進歩もあり、現在、リウマチは、適切な治療を行うことで長生きすることが可能となっています。リウマチそのものは命に関わる病気ではありません。しかし、治療の開始が遅れ、体が慢性的な炎症にさらされると、心筋梗塞や肺炎など様々な疾患の発症リスクを高めることにつながります。気になる症状があったとき、しっかり専門の医師による診断を受けることが重要です。
リウマチは自力で治すことが出来る?
リウマチ(リウマチ性関節炎)を自力で完全に治すことは非常に難しい疾患です。リウマチは自己免疫疾患であり、炎症が関節やその他の部位に影響を与えるため、専門的な治療が必要です。自力で管理することはできるものの、完全な治癒は難しいとされています。自力で症状を軽減するための努力は大切ですが、リウマチを完全に治すためには、専門医による治療が必要です。健康的な食事、定期的な運動、ストレス軽減など生活習慣の改善を行うとともに、医療機関で治療を受けるようにしましょう。
リウマチを放置すると最終的にどうなる?
リウマチが進行した場合の経過を含む詳細な説明を記載します。
- 初期段階
リウマチの初期症状には、朝のこわばりや関節の痛み、腫れ、熱感などがあります。これらの症状は、特に手や足の小さな関節に現れやすく、左右対称に進行することが特徴です。放置しておくと、炎症が繰り返されることで関節周囲の軟骨や骨が徐々に破壊されます。 - 中期段階
炎症が持続すると、関節の変形が始まります。この段階では、関節の機能が低下し、動かすことが困難になることがあります。関節周囲の筋肉や靱帯も損傷を受け、可動域が制限されます。日常生活で物を持つ、歩くといった基本的な動作に支障をきたし、痛みや腫れが続くため、慢性的な不快感が生じます。 - 重度の進行
リウマチをさらに放置すると、関節の破壊が進み、関節の変形が顕著になります。関節が硬直し、痛みが強くなるため、歩行や手を使った作業が非常に困難になることがあります。関節以外にも、炎症が全身に広がることがあり、肺や心臓、血管、皮膚などに合併症を引き起こすリスクが増加します。たとえば、リウマチ性肺疾患や心血管疾患のリスクが高まることがあります。 - 最終段階
リウマチを放置し続けると、最終的には関節の完全な破壊や強直(動かない状態)に至ります。このため、関節がまったく動かなくなり、車椅子や介助が必要になることもあります。日常生活の多くの動作が制限され、自立した生活が難しくなる可能性があります。また、全身の炎症が持続することで、内臓へのダメージが蓄積され、リウマチ関連の合併症が原因で寿命が短くなる場合もあります。