ドライマウス・ドライアイとは
ドライマウス(口腔乾燥症)とドライアイ(ドライアイ症候群)は、乾燥による不快な症状を引き起こします。ドライマウスは唾液腺の機能低下や薬の副作用、自己免疫疾患などが原因で、口の中の乾燥感や喉の渇き、口腔内の違和感を引き起こします。一方、ドライアイは涙の分泌不足や質の低下、環境要因が原因で、目の乾燥感やかゆみ、視力のぼやけなどの症状が現れます。どちらも生活習慣や環境の調整、適切なケアが重要です。
ドライマウスについて
ドライマウスの症状
ドライマウスの症状として、下記のような症状が見られます。気になる症状がありましたらご相談ください。
- 口の中が乾く(乾燥する)
- 口の中が痛い(違和感がある)
- 味覚が変化した
- 飲み込みづらい(嚥下困難)
など
ドライマウスの原因
ドライマウスは、口を開けていたからといった理由だけでなく、何らかの病気により引き起こされていることがあります。代表的な原因として、唾液腺の機能低下、抗うつ薬や抗ヒスタミン薬などの薬の副作用、シェーグレン症候群をはじめとする自己免疫疾患、放射線治療が挙げられます。
ドライマウスの検査
ドライマウスの診断には、まず医師による問診と口腔内の視診を行います。唾液の分泌量を測定するための唾液検査(サリバグラフなど)や、唾液腺の機能を評価するためのスキャニングなども実施します。シェーグレン症候群などの自己免疫疾患が疑われる場合は、血液検査や唾液腺の生検を行います。
ドライマウスの治療
治療には、まず水分補給や唾液を刺激するガムやキャンディの使用が推奨されます。必要に応じて、人工唾液や唾液分泌を促進する薬剤を処方します。また、口腔内の清潔を保ち、乾燥を防ぐための適切な口腔ケアが重要です。根本的な原因がある場合は、その治療も併せて行う必要があります。
ドライアイについて
ドライアイの症状
ドライアイの症状として、下記のような症状が見られます。気になる症状がありましたらご相談ください。
- 目が乾燥する
- 目のかゆみや異物感
- 目が赤くなる(充血)
- 目がぼやける
- 目が疲れる
など
ドライアイの原因
ドライアイの原因として、涙の分泌不足や涙の質が低下するほか、長時間のパソコンやスマートフォン利用、シェーグレン症候群をはじめとした自己免疫疾患が挙げられます。
ドライアイの検査
ドライアイの診断は、医師による問診と視診が基本です。涙の分泌量を測定するためのシューマッハ試験(涙液分泌試験)や、涙の蒸発速度を測定する試験を行います。また、目の表面の損傷を評価するためのフルオレセイン染色や、涙の質を確認するための涙液検査も行います。ドライアイが気になる方は、近くの眼科まで一度相談してみましょう。
ドライアイの治療
ドライアイの治療には、人工涙液や点眼薬の使用が一般的です。症状に応じて、涙点プラグを挿入して涙の流出を防ぐ方法もあります。また、加湿器の使用や目の保護用サングラスの着用、目を休めるための休憩が推奨されます。重度の場合には、専門的な治療や手術が考慮されることもあります。ドライアイの専門的治療が必要になった際は、連携する眼科をご紹介いたします。