関節リウマチは遺伝する?
関節リウマチは、遺伝的な要因が関与していることがわかっていますが、単一の遺伝子によるものではなく、複数の遺伝子が影響しています。関節リウマチは家族内で発症しやすい傾向があり、親や兄弟姉妹に関節リウマチを発症した方がいる場合、リスクが高くなります。しかし、遺伝子だけでなく、環境要因や免疫系の異常も関与しており、リウマチの発症には複合的な要因が絡んでいます。例えば、喫煙や感染症がリスクを高めることが知られています。遺伝的な素因があるからといって必ずしも関節リウマチになるわけではなく、予防や早期発見が重要です。
関節リウマチになりやすい人は?
関節リウマチになりやすい人として、いくつかリスク要因があるとされています。まず、遺伝的素因があり、家族に関節リウマチの方がいるとリスクが高まります。また、女性は男性よりも発症しやいほか、特に中年期に発症しやすいとされています。喫煙はリスクを増加させ、特に遺伝的素因がある場合はリスクがさらに高まります。また、歯周病菌と関節リウマチの発症、増悪の関連についても指摘されており歯の定期的なメンテナンス、歯科検診は非常に大切です。
男性でも関節リウマチになる?
関節リウマチは女性に多い病気ですが、男性も発症することがあります。また、男性が関節リウマチを発症すると、女性より進行が早く、重症化しやすいことが指摘されています。男性でも関節の痛みや関節の腫れ、関節のこわばり(特に朝や長時間同じ姿勢を取った後)、疲労感、発熱が続く、食欲が低下するといった症状が見られましたら、お早めにご相談ください。
関節リウマチは予防できる?
残念ながら関節リウマチの発症予防に直接的な方法は確立されていませんが、リスクを低減する可能性のあるものをあげます。
禁煙
喫煙は関節リウマチのリスクを増加させるとされています。禁煙はリスクを減少させる重要な要素です。
適切な体重管理
肥満は関節に負担をかけ、炎症を引き起こす可能性があります。健康的な体重を維持することが推奨されます。
定期的な歯科検診と歯周病予防
歯周病菌は関節リウマチ発症と関連します。歯周病菌に対する免疫反応がリウマチで特徴的に検出される抗CCP抗体の産生につながるとい報告もあります。定期的な歯科検診は発症予防の観点からも、リウマチの重症化予防の観点からも非常に大切です。
早期診断と治療
関節リウマチの症状に気付いたら、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが重要です。早期治療により、病気の進行を抑えることができます。
関節リウマチかもと思ったら…
関節リウマチが疑われる場合は、まず症状を詳細に記録し、膠原病内科、リウマチ科または整形外科の専門医に相談しましょう。血液検査や関節のレントゲン(X線)、超音波検査を行い、診断を確定します。関節リウマチと診断された場合、早期の治療が重要です。